自分らしいマンション探し
マンションコラム一覧

コラムニスト プロフィール
   
プロフィール写真
大久保恭子氏
1977年 日本女子大学卒業
1987年 週刊住宅情報編集長
2005年 株式会社 風 社長就任

住宅宅地審議会 住宅部会委員(国土交通省)他
公職を多数歴任
週刊住宅情報の編集に長年携わった経験を活かし、
住宅のマーケティング・商品企画など幅広く活動している。
女性の視点からの様々な提案は売主にも買主にも好評。
   
Vol.12
 

子育てファミリーに向くマンション(後編)

4.子育てファミリー向きのご近所の典型は大規模ニュータウンタイプ
街の候補が決まったら、その街の中のどこをご近所にするかを絞り込むことになります。
子育てファミリーに向くご近所の代表は、大規模ニュータウン開発タイプです。このタイプは元畑や田んぼ、山だったところを宅地造成して開発される、数千世帯(計画人口一万人超)が住む大規模なベッドタウンです。人が暮らすために必要な基本的な機能は、概ね装備されているので、子育て世代には便利なご近所といえます。小・中学校、公園、病院、スーパー、図書館、塾、銀行等の生活利便施設は住宅地内に揃っていて、日常生活は自己完結できるようになっています。当然ですが、通風、採光、日当たりは良好、騒音、空気汚染などの心配もありません。30代、40代の似た者同士のファミリーが住民であるため横並びで同じような生活をする人が周りに多く存在することで、ある種の安心感を得ることができます。
首都圏には、40年代から50年代にかけて、団塊ファミリーを対象とした大規模ニュータウンが続々と開発されました。多摩ニュータウンはその代表的事例ですが開発後30年を経た今、高齢化が問題視されるようになっています。単一のライフステージに対象を絞り込んだ大規模開発はそれ以外のライフステージの人にとってみればかえって住みにくく、多様な世代が移り住んでくることがなく、初期の住民がそのまま持ち上がって高齢化してしまったわけです。初期住民にとっても子育て中は住みやすかったけれど、定年が目前に迫った暮らしには、けっして住みよいご近所とは言い難いということになっているようです。
そうした点から見ると、ファミリーだけではなく子育て志向のある共働きカップルに向く英国型田園都市タイプや更にシングルも含め多様なライフステージ、ライフスタイルの人たちが融合して暮らす、元お屋敷町タイプ、未来志向型大規模マンションタイプも長く住み続けるご近所としては良いと思われます。英国型田園都市タイプ、元お屋敷町タイプについては前回のコラムをご覧ください。また未来志向型大規模マンションタイプは前々回のシングルに向くマンションをご覧ください。

5.トコトン家族サービス型なら英国式田園都市タイプ、大規模開発ニュータウンタイプがお勧め
自分のライフステージだけでなく、ライフスタイルにまで踏み込んでご近所を見ていくと、意外なご近所が相応しいこともあります。そこで、子育てファミリーの典型的なライフスタイルを以下に3つ挙げてみました。
都会で個性的な子育てをしたいブランドファミリーには元お屋敷町タイプが向いています。このご近所の特色については前回コラムでご紹介しています。また、とことん家族サービス型と社交ハリキリ型のライフスタイルに向くご近所はいずれも大規模ニュータウンと英国型田園都市タイプになります。
治安が良くて、健康的に暮らせることを望む家族サービス型、社交ハリキリ型は、子育てを中心とした生活を優先させます。したがって幼稚園、保育園、小学校、中学校が近くにあって、通学路が安全かどうかをとても気にします。また、児童公園などの遊び場や街頭・夜間照明の整備状況も重視する傾向にあります。こうしたファミリーの要求水準に応えることのできるご近所のひとつが英国型田園都市タイプというわけです。緑豊かで閑静な住宅街、モラルやマナーが良い上品な住民、人目で血統書付と分かるペット、高級乗用車といったアイテムが揃ったご近所です。詳しくは前回のコラム子育て志向カップルで「とことん家族サービス」型のライフスタイルに向くご近所をご参照ください。
同様にお勧めなのが、前項で触れた大規模ニュータウン。
 英国型田園都市住宅タイプと大規模開発ニュータウンタイプの違いは、大きくは3つあります。まず、中間型の街に多いのが田園都市タイプで、郊外型に多いのが大規模開発タイプです。都心からの距離は大規模ニュータウンの方が遠いところにあります。住民層は大規模ニュータウンがファミリー一色なのに対して、田園都市タイプは、子育てファミリーに混じって子育て志向のある共働きカップルや、脱子育て世代など多様な住民が住んでいます。
マンションの形態は、大規模ニュータウンのほうが1棟当たりの規模が100戸以上と大きくなり、間取りも3LDK,4LDKが中心です。一方、田園都市タイプは30戸以下の小規模なものが多く、間取りも1LDKから4LDKまで幅広い傾向が見られます。定年後も長く住み続けるつもりなら、英国式田園都市タイプのほうがご近所の高齢化を心配しないで済むように思います。

6.子育てファミリーに向くのは「団欒が弾む」マンション
 どのご近所を選ぶにしても子育てファミリーに向くマンションの共通コンセプトは家族の絆です。絆を深めるには家族が集まる頻度の高いLDKを重要視することになります。
 まず快適でないと人は寄ってきません。そこで第一に重視したいのは日当たり、採光、通風の良さです。そのためには、敷地の形状によりどのマンションでも実現可能とはいえませんが、8メートル以上のワイドスパンが好ましいと思います。その上で、ハイサッシュやコーナーサッシュが開口部に使用されていれば、伸びやかな開放感を演出してくれます。またバルコニーの奥行きが2メートル近くあると、アウトドアリビング感覚で活用することができ、カーデニングやお茶といった楽しみ方ができます。気分が良くて楽しければ人は自然に集まってきます。
ただし、集まるだけでは会話は生まれません。やはりなんといっても食事時が一番の団欒です。そうはいっても家族全員があつまるのは週末くらいです。お休みの日には積極的にお父さんに料理をしてもらえば、家族の会話も弾むものです。そのためには広めのオープン式もしくはカウンター式キッチンと大きなダイニングテーブルが置けるLDが望ましいと思います。
子供の成長とともに、没コミュニケーションとなる家族は多いようです。そうならないために家族は顔をなるべく合わせるような仕掛けも欲しいところです。センターリビングを選んでおけば、リビングを通らなければ子供部屋にいけないような動線となります。ついでに子供の勉強は大きなダイニングテーブルで、またお父さん用にリビングの隅に書斎コーナーを設けておけば、寝るとき以外は誰も個室にこもることがないような暮らしが実現できます。
ここで子育てファミリーならではの重視ポイントを以下に3点ほど挙げておきます。
まず第1点目は遮音性。子供は走り回ったり、おもちゃを床に落としたり、相当騒がしいものです。迷惑になるからと、叱るのが嫌で一戸建てに住み替える人もいるくらいです。階下や隣りの住戸への音がなるべく響かないよう、スラブの厚さは180㎜、表面がフローリングの場合は浮床工法が望ましいですが、建築コストが高くつくため、直床工法が一番普及しています。その場合はカーペットを敷いて自衛するとよいでしょう。
それでも不安というファミリーには敢えて1階を選ぶことをお勧めします。子供がいくら騒ごうと下階の住戸に迷惑をかけることはありません。しかも1階の住戸には専用庭付きという住戸が結構多く、庭のある暮らしを楽しむことができます。一戸建てに近い居住性が得られます。この庭は共有なのですが、優先的に使用できるので、管理組合が認めればガーデニングを楽しんだり、お茶や食事を楽しむこともできます。もちろん子供の遊び場としては最高のスペースになります。
 2点目は大型車・ハイルーフ車対応の駐車スペースに加えて自転車を置くサイクルポートがあること。子育てするようになると、移動は車でという家族が増えます。最近は車が大型化する傾向にありますので、駐車場の確保だけではなく、大型車対応の駐車場が望ましいと思います。また子供の成長にともない自転車を利用する機会も増えますが、一家で数台を自由におけるスペース、サイクルポートがあればとても便利です。
3点目は安全設備。特に泥棒に入られやすい低層のマンション場合、防犯面で工夫されているマンションを選ぶ必要があります。オートロックは当たり前で、鍵つきエレベーター、防犯センサーつきの窓、自宅ドアは二重鍵といった対策がなされていれば、ひとまず安心といえるでしょう。

まとめ
最後に子育てファミリーに向くマンションの条件を以下にまとめておきます。
1.子育て環境を重視すればお父さんの通勤路線・時間はある程度妥協せざるを得ない
2.街選び・ご近所選びは教育方針により異なる。
・家族の絆を大事にし、子供が個室になるべく居ないことを良しとするファミリーは中間型の街で英国式田園都市型タイプのご近所を探す
・子供を地元のスポーツクラブに入れて伸び伸び育てたい、社交ハリキリファミリーは郊外型の街の中に大規模開発のご近所を探す
・都会で個性的な子育てをしたいブランド志向ファミリーは都会型の街で元お屋敷町タイプのご近所を探す
3.子育てファミリーに向くのはワイドスパン・奥行きの広いバルコニーのあるマンション。
 リビングを通って個室に入るセンターリビング型の間取りが適切。大型車が入る駐車場、家族全員分の自転車が置けるスペースの確保も。
以上の条件を満たすマンションに巡り合うことができれば、暮らしの満足度は高くなるは
ずです。

前編に戻る


 
最近のバックナンバー
 
関連コンテンツ
 
※このデータは2007年02月01日現在のものです。 [本コンテンツの内容について] [住友不動産販売TOPへ]

お役立ちガイド

今週の更新コンテンツ

「不動産流通市場動向 2011年度(4月-3月)」をレポートしました

 

憧れの人気マンションを紹介。今回は東京都「千代田区・新宿区」の特集です

 
物件を見に行く
今月の特集
エリアを探す
不動産を知る
住みかえを学ぶ
マンションを選ぶ